中国税関総署が公表した2002年の「中国の医薬品輸出入統計」によると、医薬品製品(医療機器も含む)の輸出入は前年度に続き好調を維持している。輸出入総額は前年度比9.6%増の85億4800万ドルとなった。
そのうち、輸出額は前年度比12.7%増の48億3200万ドル、輸入額は5.8%増の37億3300万ドルで、輸出額が輸入額を大きく上回った。
そのうち、漢方の輸出は前年度より20.3%の6億7100万ドルである。漢方の3大製品の輸出内訳を見ると、(1)漢方薬材・生薬:3億9200万ドル(対前年度比10.7%増)、(2)植物エキス:1億6400万ドル(同57.8%増)、(3)漢方製剤:1億1400万ドル(同11.8%増)となっている。漢方薬材・生薬の主要輸出国を見ると、日本が最も多く20.8%となり、次いで韓国13.9%、アメリカ7.7%、ドイツ3.2%の順となっている。
また、輸出入額を国別に見ると、アメリカが合計16億6900万ドルで最も多く、次いで日本が約11億ドル、ドイツが8億3000万ドルと続く。これらの3カ国だけで全体の約42.1%を占めている。なお、輸入額が1億円を超えたところは10カ国に達しており、これらの国から輸入した額が全体の75.9%にも上っている。
昨年、中国からの輸入額が7兆7249億円に達し、アメリカの7兆2164億円を抜いて初めて輸入国でトップとなったことが話題を呼んだ(2002年の貿易統計による)。今後も、中国から日本への輸出はさらに拡大していくと思われる。
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