2000 年は100 億ドル以上が3 社増の11 社に
ユート・ブレーンのまとめた大手メーカーの医薬品売上ランキングは、各社の決算発表(アニュアル・レポート、連結決算短信等)に基づき、医療用医薬品売上をまとめたもの(20億ドル以上の31社で、造影剤やワクチンを含む)。欧米のメーカーは1999年1〜12月期決算、日本のメーカーは2000年3月期決算(いずれも連結決算)の数字を使っており、為替レートはすべて2000年12月末のレートを適用して米ドルに換算している。ただし、日本の一部のメーカーは医薬品売上として大衆薬(OTC)を含めて公表しているため、それらのメーカーには*を付けた(三共やエーザイは単独決算では医療用医薬品売上を公表しているが、連結ベースでは詳細不明とのことであった)。一部の米メーカーの医薬品売上は、メーカーに直接確認した数字を使っているが、アボットは医療用医薬品の全売上非公表のため、米医薬品部門と海外部門のうちの医療用医薬品売上を合計して計算している。これ以外に米病院製品部門などでも注射剤やジェネリック品があり、それらをすべて合わせると、約64億ドルと推定されるが、表では公表されている数字を使っている。なお、表の伸び率は各社発表に基づいたもので、米ドル換算での伸び率ではない。(参考:塩野義製薬にはオオモリ薬品など医薬品卸子会社売上が多く含まれるため、医薬品売上の数字が大きくなっている。)
2000 年ランキングのポイント
- 100億ドル以上は、1997年3社⇒1998年5社⇒1999年8社⇒2000年11社に増加。
- 1位メーカーの売上は、前回のメルクの175億ドルから今回は合併で誕生したグラクソ・スミスクラインの230億ドルへ一挙に31%も増加した。
- 上位31社の売上合計は2488億ドルとなり、前回の20億ドル以上の34社合計2326億ドルから7%増加している。世界市場が3200億ドルとすれば、31社でほぼ78%を占める計算になる(ただし、三共のメバロチンを欧米でブリストル・マイヤーズスクイブがプラバコールとして販売するなど、導出分の重複があるため、実際の割合はそれより少なくなる)。
- 31位までを国別にみると、アメリカ11社、日本7社、ドイツ5社、イギリス、フランス、スイスが各2社、オランダとデンマークが各1社となっている。
- 31社のうちで10%以上の伸びを示したのが19社もあり、大型の新製品を伸ばしたところが好調であった。
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