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世界の医薬品メーカーランキングは、各社の決算発表（リリース、連結決算短信、アニュアル・レポート等）で公表されている医療用医薬品売上をまとめたもの。日本の大手メーカーもM&Aが進んで「日本の大手3社（または大手4社）」と呼ばれるようになり、四半期決算から1〜12月の売上もわかるようになったため、2005年1〜12月の医療用医薬品売上が60億ドル以上のメーカーを速報としてまとめた。為替レートは、年末のレートを用いて計算しているが、2004年末のレートと比べ、2005年末のユーロと円は13％前後下落したため、2004年と売上が同じでも、それだけドル換算数字は下落している（伸び率は発表通貨による）。
2005年のランキング上位では、トップのファイザーが4％減となったものの、1〜3位は同じだった。スイスのノバルティスは15.8％増で4位に上がり、イギリスのアストラゼネカは11.7％増で5位に入った。2004年には4位だったメルクは抗炎症剤バイオックスの販売中止などが響き、7位に下落した。スイスのロシュは、子会社のジェネンテックが売上を一挙に43.5％伸ばしたため、ロシュも25.7％伸び、200億ドル規模のメーカーとしては驚異的な伸び率となった。2004年に100億ドルクラブに入ったバイオ最大手のアムジェンも、17.8％増えて124.3億ドルとなった。100億ドルクラブに入ったメーカーは13社で、これは2004年と同じである。
ドイツのベーリンガー・インゲルハイムは、降圧剤ミカルディス、閉塞性肺疾患治療薬スピリーバ、抗炎症剤モービックなどが好調で、売上を20％以上伸ばしており、日本の武田を抜いた。（注：ベーリンガーは15％以上伸びると武田を上回るため、上半期の伸びから20％以上が確実で、14位はほぼ確定している。）
アメリカのシェリング・プラウは売上が回復して11億ドル以上増やしたため、アステラス製薬を抜いた。ジェネンテックは、抗がん剤が好調で売上を22.1億ドル増やし、2004年の24位から一挙に18位へ上昇した。
日本のメーカーは、伸び率が2005年3月期との比較で3カ月分ダブっているが、アステラス製薬は1.4％増、第一三共は全く同じだったことや円安の影響でランクを少し落としている。なお、エーザイ（1〜12月）は、米ドルでは47.29億ドルで、24位となる。
研究開発費（R&D費）については、世界の上位20社はいずれも11億ドル以上となった（ベーリンガーは約15億ドルの見込み）。なお、21位以下のメーカーで10億ドルを超えるメーカーはない。
日本の3月期決算、ベーリンガー・インゲルハイムの公表数字を入れた正式版は6月にリリースする予定です（ただし、ランキングの順位はおそらく同じです）。
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このランキングは毎年、日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞、業界紙、週刊東洋経済、「日本の業界地図」(各社の出版物)、医薬品メーカー各社のリクルート用資料などで、広く使われています。厚生労働省の「医薬品産業ビジョン」でも使われています。
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