世界の医薬品メーカーランキング２００６　１２月期速報版

世界の医薬品メーカーランキングは、各社の決算発表（リリース、連結決算短信、アニュアル・レポート等）で公表されている医療用医薬品売上をまとめたもの。日本の大手メーカーも、四半期決算から1〜12月の売上がわかるようになっているため、2006年1〜12月の医療用医薬品売上が45億ドル以上のメーカーをランキング速報版としてまとめた。為替レートは、年末のレートを用いて計算しているが、2005年末のレートと比べ、2006年末のユーロは11.5％、英ポンドは13.8％強くなり、円は1％下落したため、全体的にヨーロッパのメーカーのドル換算数字は多くなっている。ただし、伸び率は発表通貨による。
2006年にはヨーロッパにおけるM&Aがいくつかあったことや、シェリング・プラウが2007年3月12日にオルガノン買収を発表したことから、それらを加えると、100億ドル以上のメーカーが2005年の13社から2006年は一挙に16社へ増加した。（注：バイエル＋シエーリングの売上は98.7億ドルとなっているが、これは6月の買収完了後の売上だけ含んだもので、年初から合計した場合、医薬品売上は136億ドルとなり、アボットを抜いて13位となる。）表のランキングでは、2006年のうちに買収が発表されたものによるランキングを06順、3月発表のシェリング・プラウ＋オルガノンを考慮したものをM&Aの順（06順と05順の間の列）としてまとめている。ただし、独メルク＋セローノやUCB＋シュワルツは、いずれも別々の決算数字を発表しており、その売上合計である。
表にある45億ドル以上のメーカー26社のうち、マイナスとなったのは、12位のブリストル・マイヤーズスクイブと13位のアボット・ラボラトリーズだけであった。ブリストル・マイヤーズスクイブは米でトップ製品の抗血栓薬プラビックスのジェネリックが特許裁判の結果を待たずに発売された影響が大きく、アボットは流通売上として扱っていたベーリンガーの分について、利益率が少ないため、2006年には売上から外したことで、表面的にマイナスとなったもの。
大きく伸びたのは、バイオの抗がん剤を持つジェネンテックとその親会社であるロシュ、買収したアイバックスの全売上が加わったジェネリック最大手のテバ製薬、ほかにノバルティスやアムジェン、ノボ・ノルディスクなど。
日本のメーカーは、伸び率が2006年3月期との比較で3カ月分ダブっているが、表にある4社のうち、アステラスと第一三共は前年の伸びを上回った。なお、エーザイ（1〜12月）は、OTC売上が含まれるが、日本のOTC売上をマイナスしても、24位のランキングは変わらない。

研究開発費（R&D費）を見ると、世界の上位20社では、ジェネリック主体のテバ製薬以外、いずれも13億ドル以上。上位10社のR&D費合計は427億⇒501億ドルへ17％増えた。J&Jやメルクは医薬品売上の20％を超えている。

		世界の医薬品メーカーランキング２００６　12月期速報版 NewsRelease0703.pdf [ 232kb ]

• ファルマ・フューチャー