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「原因」と「結果」の法則表紙写真

「原因」と「結果」の法則

原  題:AS A MAN THINKETH
著  者:ジェームズ・アレン
訳  者:坂本 貢一
出 版 社:サンマーク出版
定  価:1,200円
ISBNコード:4−7631−9509−3

著者のJames Allenは、1864年英国生まれ。父親の事業の破綻と死から、15歳で学校を退学。以後、さまざまな仕事に就きながら独学で学び、38歳で執筆活動に専念。1902年に書かれた本書「As a man Thinketh」は、現代成功哲学の祖として知られるナポレオン・ヒル、デール・カーネギー、アール・ナイチンゲールなどに強い影響を与えました。いまなお、自己啓発のバイブルとして、世界中で読まれ続けています。本書は2003年4月に日本で初版を発行したが、同年の10月には21版を発行しています。

「心は、創造の達人です。そして、私たちは心であり、思いという道具をもちいて自分の人生を形づくり、その中で、さまざまな喜びを、また悲しみを、自ら生み出しています。私たちは心の中で考えたとおりの人間になります。私たちを取りまく環境は、真の私たち自身を映し出す鏡に他なりません。」――ジェームズ・アレン

私たちの人生は、ある確かな法則に従って創られています。私たちがどんな策略を用いようと、その法則を変えることはできません。植物は種から芽生えます。それは、種なくしては現れることができません。そして、私たちの行いもまた、内側で蜜かにめぐらされる思いという種から芽生えます。これもまた、その種がなければ現れることがありません。意識的に行うことでも、無意識のうちに行うことでも、一つとして例外はありません。行いは思いの花であり、喜びや悲しみはその果実です。そうやって私たち人間は、自分自身が育てる、甘い、あるいは苦い果実を収穫しつづけるのです。

「原因と結果の法則」は、目に見える物質の世界においても、目に見えない心の世界においても、常に絶対であり、揺らぐことがないのです。私たちは、自分自身の思いによって、自分をすばらしい人間に創り上げることもできれば、破壊してしまうこともできます。心という思いの工場のなかで、私たちは、自分自身を破壊するための兵器を創り続けることもできますし、強さと喜びと穏やかさに満ちた美しい人格を創るための、優れた道具を創り続けることもできるのです。「人間は思いの主人であり、人格の制作者であり、環境と運命の設計者である」

私たちは、自分の人生に深く思いをめぐらし、それを創り上げている法則を自らの手で発見した時から、自分自身の賢い主人となり、自分自身を知的に管理しながら、豊かな実りへと続く思いを次々とめぐらすようになります。その時から私たちは、自分自身の意識的な主人となります。でも、私たちがそうなるためには、まず、自分の内側で機能している「原因と結果の法則」をはっきりと認識しなければなりません。そしてその認識は、自らの試みと経験と分析によってのみもたらされます。

人間の心は庭のようなものです。それは知的に耕されることもあれば、野放しにされることもありますが、そこからは、どちらの場合にも必ず何かが生えてきます。もしあなたが自分の庭に、美しい草花の種を蒔かなかったら、そこにはやがて雑草の種が無数に舞い落ち、雑草のみが生い茂ることになります。私たち人間は、私たちを存在させている法則でもある「原因と結果の法則」に従い、常にいるべき場所にいます。私たちが自分の人格の中に組み込んできた思いの数々が、私たちをここに運んできたのです。よって、人生には、偶然という要素はまったく存在しません。気高い思いばかりをめぐらしている人が、邪悪な道に落ち、苦悩するなどということは決して起こりません。同様に、邪悪な思いばかりめぐらしている人が、気高い目標を達成して真の幸せを感じる、などということも絶対に起こりません。私たちの願いや祈りは、私たちの思いや行いがそれと調和したものである時のみ叶えられるのです。

私たちは、愚痴を言ったり罵ったりすることをやめ、自分の人生を調整している「隠れた正義」の存在を認識し、それに自分の心を従わせ始めた時から、真の人間として生き始めます。その時から私たちは、自分の環境の悪さを他の人たちのせいにするのをやめ、強く気高い思いをめぐらすことに努めつつ、自分自身を強化し始めます。

私たちは、自分の環境を直接はコントロールできないかもしれません。でも、自分の思いは完璧にコントロールできます。よって、私たちは間接的に、しかし明らかに、自分の環境をコントロールすることができます。あなたの環境は、あなた自身の心を映す万華鏡です。その鏡のなかで刻一刻と変化する多様な色彩のコンビネーションは、動くことをやめないあなたの思いの数々が、絶妙に投影されたものに他ならないのです。

肉体は心の召使いです。肉体は、暗くけがれた思いにつき従い、病気や衰退へと沈んでいくこともすれば、楽しく美しい思いにつき従い、健康と若さの衣を身にまとうこともします。病気と健康は、環境同様、心の中でめぐらされる思いの明らかな現れです。きれいな思いは、きれいな習慣を創り出します。自分の心を洗わない聖者は、聖者ではありません。自分の心を強化し、浄化した人間は、その時からもはや病気とは無縁になります。

思いと目標が結びつかない限り、価値ある物事の達成は不可能です。でも、目標をもたないために人生の海原を漂流している人たちが、驚くほどたくさんいます。目標をもたないことの弊害は、あまりにも大きいと言わざるを得ません。人間は、理にかなった人生の目標を心に抱き、その達成を目指すべきです。その目標に、自分の思いを集中して向け続けるべきです。私たちは、その大きな目標の達成を第一の義務として、毎日を生きるべきです。どんなに弱い人間も、自分自身の弱さを知り、「強さは持続的な鍛錬によってのみ開発される」、という真実を信じた時から、奮闘・努力を開始します。そして、努力を重ね、忍耐に忍耐を重ね、強化を重ねることで、やがては素晴らしく強い人間へと成長することになります。

私たちが成功すること、また失敗することのすべてが、私たち自身がめぐらす思いの直接的な結果です。私たちの持つ強さも、弱さも、清らかさも、汚れも、他の誰のものなく、私たち自身のものです。それらは、他の誰によってでもなく、私たち自身によってのみ育まれます。あなたの人格と人生を変えることができるのは、あなただけなのです。

人間は、もし成功を目指すならば、自分の欲望の(すべては無理でも)かなりの部分を犠牲にしなくてはならないのです。私たちは、犠牲を払うことなくしては、いかなる進歩も成功も望めません。私たちの成功は、私たちがその達成をどれだけ強く決意し、その計画の上にいかに強く心を固定するかに加えて、自分の欲望をどれだけ犠牲にできるかにかかっています。

気高い夢を見ることです。あなたは、あなたが夢見た人間になるでしょう。あなたの理想は、あなたの未来を予言するものに他なりません。夢は現実の苗木です。あなたが心の中で賛美するあなたのビジョン…あなたが心の王座につけるあなたの理想…それに従って、あなたの人生は形づくられます。それこそが、あなたがやがてなるものなのです。

穏やかな心は、この上なく美しい知恵の宝石です。それは、自己コントロールの長く粘り強い努力の結果です。そして、それが存在する場所には、つねに、成熟した人格と、「原因と結果の法則」に関する確かな理解が存在しています。穏やかな心は、真実の海の中…水面から遠く離れた、いかなる嵐の影響もおよばない永遠の静寂の中…に住んでいます。

以上が本書の概要です。何と本質を突いた素晴らしい言葉の数々でしょうか!原因があって結果があります。その原因はすべて自分が作っています。同じ言葉に「因果応報」があります。原因があって結果があり、その結果によって自分の人生は決まってしまう。すなわち、結果に応じて報われるということです。人間は自分が「こうありたい」と願いその目標に向かって努力すれば、その願ったようになるものです。そのためには、まず願わなければなりません。何か迷い、または自分はこうなりたいと願ったときに読んで欲しい本書です。


北原 秀猛

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キーワード
•  自己啓発
•  原因と結果の法則
•  気高い夢
•  穏やかな心


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