中国政府は10月16日、今年1〜9月の国内総生産(GDP)が対前年同期比で7.9%増の7兆1682億元(約107兆5230億円)となったことを明らかにした。このままでいくと通年目標の7%成長をクリアできる見込みだという。中国経済の好調さがうかがえる。
このような背景の中で、医薬品産業も例外ではなく好況が続いている。今年上半期の医薬品工業総生産高は対前年同期比16.4%増の1535億元(1元=15円)と大きな伸びを示している。医薬品産業の伸び率は、電力、石炭、機械に次ぐ第4位となっている。
また、医薬品工業生産高を種類別に見ると、化学医薬品は978億元、漢方製薬は331億元、生物製剤は95億元などとなっている。しかし、医薬品工業生産に対しての販売率は92.1%に止まっており、前年同期よりやや降下している上、生産販売率は全産業の平均を5ポイント下回っていることがわかった。
一方、日本製薬工業協会がこのほどまとめた研究資料によると、日本の製薬企業は人口13億人を誇る世界最大の医薬品市場に期待する半面、薬価制度や知的所有権などに対する懸念を抱きながら、「今後も2ケタの成長が見込まれる中国医薬品市場を取り巻く環境は、いろいろと改善されるだろう」と期待している。
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