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2002/12/04

中国版「医薬品産業ビジョン」が公表

中国政府は11月3日、「漢方薬現代化発展綱要」を公表した。長い歴史を持つ伝統的な漢方薬に現代化を求めるのは初めてのことだ。中国の漢方メーカーの多くは中小企業で、国際基準に適合する製造技術や設備が少なく、製剤の品質、包装、有効成分の調査技術などが遅れている。特に日本や韓国に比べると、大きく見劣りする。それを挽回するために、中央政府は“漢方薬産業ビジョン”を掲げた。

同綱要は、「基本原則と戦略目標」、「重点任務」、「主な措置」の3項目から構成されている。ここで、2010年までに政府が取り組む具体的な戦略目標(アクションプラン)を紹介しておきたいと思う。

(1)現代漢方薬の新しい体系を構築する

中央政府のマクロ指導下で、漢方薬の現代化の基礎研究、応用開発を作り上げていくとともに、国家重点試験室(2〜3軒)、漢方薬の研究開発センター(10施設)、漢方国家工程及び技術研究センター(20施設)、漢方薬産業基地(10施設)を設立することを示している。

(2)現代漢方薬の基準・規範を制定する

常用漢方薬材・生薬(500種)を整備し、常用漢方製剤(500品目)に関する現代の品質基準を定める。国家基本薬物リストに収載されている伝統漢方製剤の技術工程基準に最適評価、及び品質制御法を高めることを行っていく。

(3)治療効果のある新製品を開発する

100品目以上の新薬を開発し、100品目の伝統漢方製剤の二次開発を完成させる。また、高付加価値やハイレベル科学技術が含まれる製品の輸出を拡大するとともに、2〜3品目の製品を国際市場に送り出すこととしている。

(4)競争力のある現代漢方薬産業を育成する

知的財産権を所有するかつ国際競争力のある大手企業または国際グループを育成すると同時に、市場に優勢な現代漢方薬産業を形成する。2010年までに年間売上50億元以上企業(5社)、年間売上30億元以上の大手企業グループ(10社)を育て上げていく。漢方薬の国際市場に占める割合を大幅に高めていくとしている。

以上、簡単に漢方薬産業の近代化を求める戦略目標を紹介したが、ビジョンプランが目指している漢方薬産業の将来像は、“絵に描いたもち”に終わらないように実現を期待している。


沈 友敏

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