医薬品を安全・有効に使用することや、抗菌薬の販売強化・合理使用を促すために、国家食品薬品監督管理局(SFDA)はこのほど、「小売薬店での抗菌薬販売に関する管理通知」を各省・自治区・直轄市に通達した。
通知は、「2004年7月1日から、非処方薬(OTC)リストに収載されていない抗菌薬(抗生物質、スルファ剤、ニューキノロン系抗菌剤、抗結核剤、抗真菌薬を含む)は、全国すべての小売薬店において医師の処方によって販売しなければならない」としている。SFDAは各省・自治区・直轄市の薬品監督管理局に対して次のようなことを求めている。
- 医薬品分類管理に関する規定に基づいて、速やかに管轄している地域の小売薬店に対し、医師の処方による抗菌薬販売の準備業務を徹底する。2004年7月1日以降、販売基準に従わない薬店に対し、「医薬品流通監督管理法(暫定)」の規定により処分する。
- 「医薬品副作用監測管理法」の法規より、抗菌薬の副作用を徹底的に監視し、国民の医薬品の安全服用を保障する。各レベルの医薬品副作用モニタリングセンターは抗菌薬の副作用が発生する状況を密接に監視すると同時に、抗菌薬による発生した副作用被害問題に対して、分析・調査を行い、新たな問題を発見した場合、速やかにSFDAに報告する。
- 「処方薬と非処方薬の分類管理法(試行)」、「処方薬と非処方薬の流通管理暫定規定」及びSFDAが公表した医薬品分類管理に関する様々な規定に基づいて、医薬品分類管理制度の検査業務を強化する。
ご承知の通り、中国では特殊医薬品を除き、薬店は基本的に医療用医薬品を販売することができる。消費者(患者)が入手したい薬をどこの薬店でも買える。セルフ・メディケーションが盛んに行われている中国は、今後のOTC市場の拡大とともに、国民の医薬品購買意識も変化していくだろう。
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