ロシュ(スイス・バーゼル市に本部を置く製薬企業)は、2004年1月16日、上海張江高科技園(ハイテクパーク)にロシュ中国研究開発センターを設立する。これは本国の研究施設を除くと、ドイツ、アメリカ、日本に次ぎ第4番目の国際的な研究開発センターであり、発展途上国での開設は初めてのことである。
今回の開設について、ロシュのフランツ・フーマー会長兼CEOは、「中国は魅力的な投資国であり、今後の数年間で中国医薬品市場は、ロシュにとってますます重要になってくる」と中国市場に強い期待感を示した。
ロシュ中国研究開発センターは2004年末に建設される見込みで、当初は約50人の科学者によりフル稼働する予定である。薬化学研究による探索研究支援を行う予定で、当面は基本化合物質群と化学物ライブラリーの構築に当たる。研究・開発した高品質の新薬は、中国及び世界に同時上市することができるという。
同ハイテクパークは、中国で最も高レベルのテクノロジー産業開発区の一つであり、バイオ医薬産業が重点国家プロジェクトとして指定されている。現在、国内外の製薬企業や医薬品の研究開発企業が70社以上進出している。そのうち、日系製薬企業では、キリンビール(麒麟鯤鵬生物薬業有限公司)、三共(上海三共製薬有限公司)、ツムラ(上海津村製薬有限公司)が入っている。
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