国家食品薬品監督管理局は昨年12月31日付で、2004年版の「国家基本薬物リスト」(いわゆるエッセンシャル・ドラッグ・リスト)を公表した。それによると、「国家基本薬物リスト」(以下、新リスト)に収載された薬物は2033成分に達している。そのうち、西洋医薬品(化学医薬品+生物学的製剤)は773成分、漢方薬は1260品目となっていることが明らかになった。
新リストは2002年版と比べて32成分が増加した。新たに収載されたのは99成分となっている一方、取消されたのは67成分である。具体的に見ると、西洋医薬品は14成分増(新収載:38成分、取消:24成分)、漢方薬は18品目増(新収載:61品目、取消:43品目)となっている。
中国では「国家基本薬物リスト」を制定したのは1994年だった。その後、2年ごとに改定が行われている。基本薬物の選抜基準は、必要性、安全性、有効性、薬価の合理性、投与の利便性などが求められている。新リストに収載されたのは、2002年12月31日前に旧国家薬品監督管理部門が承認された中国国内で市販されたもの、かつ「国家薬品標準」を満たした品目である。
今回のリスト改定は、総人口の7割以上を占める農村の医療状況を考慮した上で行われたものである。例えば、住血吸虫症、結核症、エイズなどといった疾患用薬を配慮し、それに応じた薬物を最優先に収載したという。
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